前回は番外編で、最近のツーリングの話を書きました。

今回からまた、回顧録に戻ります。

第7話で書いたように、バイト代でバイク用品をそろえてきた私。

これで少しずつ、道具は揃ってきました。

でも、ふと気づきます。

このバイク、そういえば個人売買で買ったんだった。

購入時にいつオイル交換をした、とかどこで点検を受けた、とか書かれていましたが、うちのコになってから、ちゃんとプロに診てもらったことが、一度もありません。

一度ちゃんと見てもらわないとな……

頼るなら、あの人しかいない

点検してもらうなら、行き先はもう決まっていました。

第5話で書いた、立ちゴケした日。あのとき、その日のうちに修理してくれたバイク屋さんです。

そのときのオーナーさんが、とっても物腰やわらかくて、優しい雰囲気の方だったんです。

絶対にここにしよう。

そう決めて、お店に向かうことにしました。

片道10キロ、勇気を振り絞って

自宅からお店までは、片道約10キロ。

いつもの得意技、早朝ライドで行きたいところですが、開店時間があるのでそれもできません。

でも、もうここまで来たら勇気をふりしぼって進むしかない。

遠回りになっても、少しでも車の少ない道を選んで走りました。でもその道は車が少ない代わりに途中で線路を横切らなければなりません。
線路の中でエンストしたらどうする??
もともとビビりな私。いろんな不安が出てきます。

そしてカーブになると、極端にスピードが落ちる。

後ろから車が来ないかドキドキしながら進みます。もし邪魔になりそうなら左に避けて一旦止まって待とう。それくらいの気持ちで運転していました。
そしてどうにかお店にたどり着きました。本当にホッとしたのを覚えています。

ちなみに。お店にバイクの点検に行くだけでも、ちゃんとライディングジャケットにライディングパンツにブーツ。ツーリングに行きそうな格好で恥ずかしいけど、何より安全が先。

お店に着くと、緊張とは別のドキドキが。

店内には、いろんな種類のバイクがずらり。

初めて足を踏み入れたバイク屋さんは、見ているだけでわくわくする場所でした。

店内にずらりと並んだバイクを見て少し目を輝かせる

奥さんとの世間話

点検をお願いしている間、バイク屋さんの奥さんとお話しすることに。

聞くと、奥さんも昔はバイクに乗っていたのだとか。今はもう乗っていないそうですが。

それでも、バイクに乗っていた女の人というだけで、勝手に「先輩!」という気持ちになる私。年齢も近そうな感じ。

気づけば、いろいろなことを聞いていたような気がします。

運命の出会い

そろそろ点検も終わるかな、とバイクのほうを覗いてみたら。

見知らぬ男性が、にこにこと話しかけてくださいました。

これが、運命の出会いでした。

にこにこと話しかけてくれた見知らぬ男性

お店のオーナーさんと知り合いだというその方。私が立ちゴケした話を聞いて、こう言ってくれたんです。

「僕もVTR持ってるんですよ。余ってるエンジンガードがあるから、今度つけてあげますよ」

エンジンガード……?

よくわからないけれど、なんでもバイクを守ってくれるものらしい。

守れるものは、何でも欲しい(笑)

しかも、その方は練習会を開催しているのだとか。

「VTR女子もいるから、今度ぜひ」

え!練習したい!女子もいるの!?

食い気味に「お願いします!」と言って、連絡先を教えていただきました。

点検の結果と、緊張の帰り道

ちなみに点検の結果、リアタイヤは交換が必要とのこと。プロに見てもらって本当によかった。

オイルも交換し、あちこち点検してもらい、全部込みで24,000円ほどかかりました。

ほんとにお金が羽を生やして出ていく(笑)やっぱり、もっと稼がなきゃ。でもこれで安心。

そんなことを思いながら、また緊張の帰り道です。

バイク屋さんからうまく出れるかな? エンストしないかな?
見送られると余計に緊張が増します。
車道に出る時も、だいぶ手前で一旦停止して。何台も車を見送って(笑)
最後はえいやっ!って感じです。

ドキドキしながら、なんとか無事に帰り着きました。


まさかこの日出会った方が、その後の私のバイク生活を大きく変えることになるとは、このときはまだ知りません。

エンジンガードのこと、そして練習会のこと。

次回、続きを書きたいと思います。